off the ball

tal9blog

「頭を使わないでただやみくもに動いている選手がいる。」 ― マルキーニョス(元鹿島など)

――日本人選手の長所は?

スピードがあり、運動量も豊富、技術レベルも高い。まじめに練習するし、監督の指示に極めて忠実だ。

  

――短所は?

敵の選手からプレッシャーを受けると精神的に萎縮して、自分の能力をしっかり発揮できない選手がいる。また、試合を通じて同じペースでプレーしようとする選手が多い。90分間同じ強度でプレーするのは不可能だし、いつも同じリズムだと相手も慣れてしまう。だから、状況に応じてプレーの強度やリズムを変える必要がある。しかし、それがわかっていない選手、あるいはわかっていてもできない選手が多かった。

 

――日本人FWの足りない点、伸ばすべき点は?

みんなスピードがあってよく動くんだけど、頭を使わないでただやみくもに動いている選手がいる。相手のマークを外すために、頭を使っていろいろ駆け引きをしなければならない。それからもっと自信を持ち、落ち着いてシュートを打つべきだと思う。もっと貪欲にゴールを狙う姿勢も必要だろう。

 

――自分のプレースタイルは、日本に合っていたと思いますか?

日本に合っていたんじゃなくて、努力を重ねて日本のスタイルに合わせたんだ。ブラジルでプレーしたいた頃は、自分が点を取ることしか頭になかった。でも、日本ではFWもある程度守備をすること、動き出しを工夫して味方の選手からうまくパスを引き出すことを求められた。考え方を変え、練習を積んでこれらの要求に応えられるようになったからこそ、日本で10年間もプレーできたのだと思う。

 

(出所:エルゴラッソ2011年12月23日発売号)